不用品回収業者の危険性とは?悪徳業者の特徴と見分け方を解説

お役立ちコラム

 

引っ越しや大掃除のタイミングで、不用品回収サービスの利用を検討する方も多いでしょう。
しかし最近では、違法な回収業者とのトラブルが増加しています。
「高額請求された」「無断で貴金属を持ち去られた」など深刻な被害も報告されているため、注意が必要です。

本記事では、不用品回収業者に潜む危険性や悪徳業者の見分け方を解説します。
安心して不用品回収を依頼するために、知識を身につけましょう。

不用品回収業者が危険と言われる理由

独立行政法人・国民生活センターによると、ここ数年で不用品回収サービスに関するトラブル相談が急増しています。
無許可営業による不法投棄や、広告と異なる高額請求などの被害が目立ちます。

ここでは、不用品回収業者が危険と言われる背景やリスクを見ていきましょう。

参考:国民生活センター

不用品回収業者のトラブルは増加傾向にある

不用品回収業者とのトラブルは、近年ますます増加しています。
国民生活センターの統計によると、相談件数は2018年度の1,354件から、2021年度には2,231件に増加しました。

さらに2022年度も9月末時点で857件の相談が寄せられており、引き続き高水準で推移しています。
背景には、ネット広告やチラシを通じて簡単に業者を見つけられるようになったことがあげられます。
一方で、無許可業者が参入しやすい環境になっていることも、トラブルの要因の1つです。

こうした被害を防ぐためには、依頼前に業者の許可状況や実績を確認するなど、慎重な業者選びが必要不可欠です。

参考:国民生活センター|不用品回収サービスのトラブル

無許可営業・高額請求などの被害が多発している

不用品回収は「安く・早く・手軽に」と思われがちですが、裏では無許可の業者によるトラブルが多発しています。

家庭から出る廃棄物を扱うには、一般廃棄物処理業の許可が必要です。
しかし、実際には許可を持たない業者がネット広告や軽トラックで集客し、数十万円もの高額請求を行うケースも相次いでいます。

さらに、不法投棄や貴金属の持ち去りといった二次被害も報告されています。「無料回収」や「定額パック」を謳う業者には、慎重な対応が必要です。

実際に起きた不用品回収業者とのトラブル事例

ここでは、実際に起きた不用品回収業者とのトラブル事例を紹介します。

【実際に起きた不用品回収業者とのトラブル事例】

● 高額請求されたケース
● 不法投棄に巻き込まれたケース
● 貴金属を勝手に回収されたケース

詳しく見ていきましょう。

高額請求されたケース

不用品回収に関するトラブルで多いのが、広告や事前説明と大きく異なる「高額請求」です。

「軽トラック積み放題7,000円」の広告から依頼し、当日に10倍以上請求された例もあります。
「トラックのサイズが違う」「作業員が増えた」などの理由を、あとから提示されるケースが多く見られます。

中には、「今支払わないと不用品をすべて戻す」と脅すような悪質な業者も存在するので注意が必要です。
とくに、1人暮らしや引っ越し当日など、時間に余裕がない状況では冷静な判断が難しくなります。

参考:国民生活センター|不用品回収サービスのトラブル

不法投棄に巻き込まれたケース

安価で便利に見える回収サービスでも、処分を業者任せにした結果、回収品が不法投棄されるケースがあります。
パソコンや自転車を1,500円で回収してもらったものの、後日それらが近所の道路脇に捨てられていたといった事例もあります。

この場合、不用品を委託した側にも「排出者責任」が問われることがあるため、注意が必要です。
自治体から事情聴取を受けたり、最悪の場合は、罰則の対象になったりするおそれもあります。

処分先が明確でない業者や、許可のない業者への依頼は、不法行為に巻き込まれるリスクがあることを認識しておきましょう。

貴金属を勝手に回収されたケース

悪質な回収業者の中には、依頼していない物まで無断で持ち去るケースがあります。
「衣類の買取」を依頼したつもりが、訪問業者が「金の指輪やネックレスはないか」と尋ねてきた事例です。

このようなトラブルは、契約書が交わされていない場合、証明が難しく泣き寝入りとなることも少なくありません。
高価な物や思い出の品を勝手に持ち出されないためにも、不用品以外は見せない・触れさせない姿勢が大切です。

危険な不用品回収業者の特徴

ここでは、危険な不用品回収業者の特徴を解説します。

【危険な不用品回収業者の特徴】

● チラシや軽トラで「無料回収」を謳っている
● ホームページに所在地・許可番号がない
● 住宅街を大音量で巡回している
● 空き地で不用品回収を行っている

詳しく見ていきましょう。

参考:環境省|廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!

チラシや軽トラで「無料回収」を謳っている

「○○を無料で回収します」といったチラシや、軽トラックで住宅街を巡回する業者は要注意です。

不用品回収には処分費や人件費、運搬費がかかるため、本来すべてが無料になることはありません。
とくにテレビや冷蔵庫などの家電製品は「家電リサイクル法」の対象となり、必ずリサイクル料金が発生します。

こうした業者は回収後に、「運搬費」「リサイクル料」などの名目で高額な請求を行うケースもあります。
無料を強調する業者は避け、料金体系が明確な許可業者を選びましょう。

ホームページに所在地・許可に関する記載がない

公式サイトに、下記の情報の記載がされていない場合は注意が必要です。

【公式サイトの注意点】

● 会社の所在地
● 一般廃棄物収集運搬業の許可を得た業者と提携している旨の記載

電話番号が携帯のみ、法人名や登記情報が明示されていないなど、実態がつかめない業者は警戒しましょう。
無許可または実態不明の業者である可能性が高いといえます。

トラブル時に連絡が取れない事態を防ぐためにも、基本情報が公開されている業者を選びましょう。

住宅街を大音量で巡回している

「ご家庭の不用品を無料で回収いたします」といったアナウンスを流しながら、トラックで巡回する業者にも注意が必要です。
巡回型の業者は、事業所や固定の営業拠点を持たず、無許可営業である可能性が高いとされています。

スピーカーでの勧誘は住民トラブルを招くうえ、法令を遵守している正規業者では見られない営業手法です。
回収の実態が不透明で、不法投棄されるリスクもあります。

そのため、このような巡回業者に声をかけるのは避けましょう。
安心のためには、拠点や実績のある業者を自分で選ぶことが大切です。

空き地で不用品回収を行っている

郊外の空き地や路肩にトラックを停めて営業している不用品回収業者も、無許可業者の可能性があります。
自治体からの認可を受けておらず、固定の営業拠点も持たないことが多いため、身元が確認できません。

また、回収品の処分ルートが不透明で、不法投棄されれば依頼者も処分責任を問われるリスクがあります。
高齢者が被害に遭いやすいため、地域ぐるみで注意喚起することも重要です。

不用品を処分する際は、「一般廃棄物収集運搬業」の許可を得た業者と提携している不用品回収業者を選びましょう。

不用品回収には許可が必要?基本の知識

不用品回収業者を利用する際、見落としがちなのが「必要な許可を取得しているか」です。
家庭から出るごみを回収・処分するには、国や自治体が定めた法律に基づいた認可が必要です。
これを持たずに営業している業者は、違法業者に該当します。

近年は、見た目では判断できない無許可業者によるトラブルが増加しているので、注意しましょう。

ここでは、業者に必要な代表的な3つの許可について解説します。

一般廃棄物処理業の許可が必要なケース

家庭から出る不用品を「廃棄物」として回収するには、「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。

許可は市町村単位でしか取得できず、新規取得が難しいため、多くの業者が直接は取得していません。
そこで重要なのが、許可を持つ一般廃棄物収集運搬業者と提携しているかです。

正規の不用品回収業者は、こうした提携先を通じて適法に処理を行っています。
一方、無許可・未提携の業者に依頼した場合、回収物が不法投棄されたり、利用者自身に法的責任が及んだりする可能性もあります。

業者選びの際は、提携の有無や処理ルートの明示を必ず確認しましょう。

産業廃棄物処理の許可との違い

「産業廃棄物収集運搬業の許可」は、企業・工場・事業所などから出る産業廃棄物の回収に必要な許可です。一方、家庭から出る不用品(一般廃棄物)の回収には、この産業廃棄物の許可は一切通用しません。

つまり、産業廃棄物の許可しか持たない業者が「一般家庭のごみを回収する」行為は法律違反にあたります。
実際には「許可あり」と偽って営業している業者も存在するため、許可の種類を見極める必要があります。

家庭のごみの処分は、「一般廃棄物収集運搬業許可」を持つ業者、もしくは提携を結んでいる業者に依頼するのが基本です。

古物商許可も必要になるケース

不用品を処分ではなく、買取やリサイクル販売目的で引き取る場合には、「古物商許可」が必要です。

下記のような行為は、古物営業に該当します。

【古物営業】

● 不用品を買い取って売る
● 不用品を買い取らず、売ったあとに手数料をもらう
● 不用品を別の物と交換するなど

仮に買取金額を提示せずに引き取った物を、業者が転売していたとしても、古物商許可がなければ違法です。ただし、買取を一切行わず、あくまで処分目的でのみ回収する場合にはこの許可は不要です。

不用品回収業者の中には、「処分」と「買取」の両方を行っているところもあるため、依頼前に許可の有無を確認しましょう。

優良な不用品回収業者を見極める5つのポイント

不用品回収を依頼するうえで重要なのが、信頼できる業者を選ぶことです。
優良な不用品回収業者を見極めるために、下記5つのポイントを押さえましょう。

【不用品回収業者を見極める5つのポイント】

● 会社の所在地や電話番号などを公開しているか
● 許可証番号や保有資格を明記しているか
● 見積書・契約書を事前に提示してくれるか
● 過剰な営業トークや即決を迫らないか
● 口コミや第三者サイトでの評価はどうか

詳しく解説します。

1.会社の所在地や電話番号などを公開しているか

優良な業者であれば、会社の所在地や電話番号などの基本情報を公開しています。

一方で、所在地を曖昧にしていたり、連絡先が携帯電話のみだったりするケースも少なくありません。
情報を明示しない理由は、トラブル発生時の責任逃れが目的です。

事前に公式サイトで会社概要を確認し、Googleマップなどで実在する住所かもあわせてチェックしましょう。

2.許可の有無や保有資格の記載があるか

不用品回収を行うには、「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持つ業者との提携が必要です。
多くの回収業者は、自社で許可を取得するのではなく、自治体から許可を得た収集運搬業者と連携する形でサービスを提供しています。

ホームページや会社概要で、許可を持っていることや保有資格が明記されているかを必ず確認しましょう。
許可証番号の記載がなくても、許可の有無が確認できる記述があれば、信頼性を見極めるポイントになります。

3.見積書・契約書を事前に提示してくれるか

料金のトラブルを防ぐには、作業前に書面での見積書や契約書を交わすことが重要です。
優良業者は必ず作業前に明確な金額を提示し、追加費用が発生する場合の条件も丁寧に説明してくれます。

一方、悪質な業者は見積もりを出さず、作業後に高額な料金を請求する手口がよく見られます。
口頭だけの見積もりや「今だけ安い」と、即決を促す業者には注意が必要です。

4.過剰な営業トークや即決を迫らないか

優良業者は、顧客に冷静な判断を促す姿勢を持っています。
過剰な営業トークで不安を煽ったり、即決を迫ってきたりするような対応をする業者は注意が必要です。

契約の内容をよく確認させずに話を進める行為は、利用者がトラブルに気づきにくくなるように仕向ける悪徳業者の典型的な手口です。
少しでも不信感を抱いたら、その場での契約は見送りましょう。

5.口コミや第三者サイトでの評価はどうか

ネット上の口コミは、実際にその業者を利用した方のリアルな声を知る手がかりになります。
Googleマップや口コミサイトなど、運営元が第三者である媒体は、信頼度が高い傾向にあります。

評価の星の数だけでなく、口コミ内容の具体性や信ぴょう性も確認しましょう。
同じようなトラブルが何件も投稿されている場合は要注意です。
対応に対する返信が丁寧な業者であれば、誠実に顧客対応をしていると判断できます。

悪質業者に依頼してしまったときの対処法

どれだけ慎重に業者を選んでも、悪徳業者にあたってしまうことはあります。
被害にあってしまったときは、早めの対応が重要です。

ここでは、悪質業者に依頼してしまったときの対処法を紹介します。

【対処方法】

● 消費生活センターに相談
● 警察・弁護士など法的対応の検討

慌てず冷静に対応するために、事前に知っておきましょう。

消費生活センターに相談

まずは、各地域に設置されている「消費生活センター」に相談しましょう。
全国共通の消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話をすれば、最寄りのセンターにつながります。

トラブル内容を伝えることで、専門の相談員が法的アドバイスや解決のための交渉方法を教えてくれます。
契約内容の確認やクーリングオフ制度の適用など、個人では対応が難しい場面でも心強い味方となってくれるでしょう。

警察・弁護士など法的対応の検討

業者が威圧的な態度を取ってくる、明らかに詐欺や脅迫のような行為があった場合は、警察への相談を検討しましょう。
被害が刑事事件に該当する可能性があるため、証拠を集めたうえで届け出ることが大切です。

また、契約トラブルや損害賠償の請求を考えるなら、弁護士に相談すると具体的な対処法や法的手続きの流れを把握できます。
高額被害に遭った場合は、法的支援の検討が有効です。

まとめ:不用品回収業者は安さより安全性を重視して依頼しよう

不用品回収業者を選ぶ際は、安さだけで判断するのはおすすめしません。
許可の有無や料金の明確さなど、安全性を重視しましょう。

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